疾患別リハ・クリニカルクラークシップ実習パス
(PTの場合のモデルプラン)
1. 実習の基本方針
実践重視:座学よりも実際の患者対応を中心に進める
段階的な学習:見学 → 介助 → 実施 → 省察 の流れで学ぶ
多職種連携の理解:精神科特有のチーム医療を学ぶ
安全管理の徹底:患者・実習生の安全を守る
2.実習スケジュール(2〜4週間を想定)
《1週目:オリエンテーション & 見学》
? 目的:病院・精神科の特性を理解し、理学療法の役割を学ぶ
? 座学・オリエンテーション
病院の理念・精神科における理学療法の特徴
安全管理(転倒リスク・興奮時対応など)
実習のルール(守秘義務・患者との接し方)
? 見学
診察やカンファレンスの見学
精神疾患患者へのリハビリの実際を観察
先輩理学療法士の患者対応を見学し、レポート作成
? フィードバック
1週間の振り返り、指導者とのディスカッション
《2週目:部分的な介助・アシスト》
? 目的:実際のリハビリに関わり、患者との関わりを深める
? 実践
理学療法士の指導のもと、患者の移動介助やストレッチ補助
評価方法(ROM測定・MMT・バランステスト)を学ぶ
簡単なリハビリメニューの一部を担当(歩行訓練補助など)
? カンファレンス参加
他職種連携(OT・ST・看護師など)の実際を学ぶ
ケースカンファレンスで患者の経過を学ぶ
? フィードバック
指導者からのアドバイス、疑問点の解消
《3週目:患者のリハビリを主体的に実施》
? 目的:自らリハビリ計画を立案し、実践する
? 実践
指導者の監督下で、リハビリプログラムを立案・実施
実施後の評価、患者の反応を記録し、改善策を考える
他職種と協力してリハの目標を設定する
? レポート作成
担当患者のケースレポートを作成し、指導者と検討
? フィードバック
指導者と1対1で振り返り、改善点を話し合う
《4週目:総合実習・発表》
? 目的:実習の総まとめ、患者への対応力を高める
? 実践
指導者のサポートのもと、1人でリハビリを実施
退院後の生活指導・家族指導について学ぶ
? プレゼンテーション
実習の学びをまとめ、指導者や他のスタッフに発表
? フィードバック
指導者からの評価、今後の課題の明確化
3. 実習指導者の役割
実習生の習熟度に応じて指導レベルを調整する
患者・実習生双方の安全を最優先する
定期的なフィードバックを行い、成長を促す
精神科の特性をふまえ、患者との接し方を指導する
他職種との橋渡し役となり、チーム医療を体験させる
4. 実習評価(チェックリスト)
@知識・理解
? 精神科の疾患特性を説明できる
? 精神科におけるリハの目的を理解している
A技術・実践
? 移動介助・歩行訓練の基本を実施できる
? 評価法(ROM・MMT・バランス)の手順を理解している
? 患者のリハビリ計画を立案し、実施できる
B態度・コミュニケーション
? 患者の言動を尊重し、適切に対応できる
? 他職種との連携を意識して行動できる
1週間の見学実習のクリティカルパス(PTの場合のモデルプラン)
1. 実習の目的
精神科における理学療法の役割を理解する
患者との接し方やリハビリテーションを学ぶ
他職種との連携を体験し、チーム医療の重要性を認識する
2. 実習スケジュール(1週間)
《1日目:オリエンテーションと病院・部署の理解》
? 目的:病院全体の概要を把握し、精神科におけるリハビリの基本的な理解を深める
? オリエンテーション
病院の理念・精神科の特徴
リハビリ部門の役割と治療方針
安全管理の重要性(興奮時の対応方法、転倒リスク管理など)
? 見学
病院内の各部門見学(リハビリ部門、患者用施設など)
精神科患者のリハビリの事例紹介(過去のケースなど)
? フィードバック
初日の感想や疑問点の確認
《2日目:リハビリ評価の見学》
? 目的:理学療法士が行う評価方法やアセスメントの流れを学ぶ
? 見学
患者の評価(ROM、筋力テスト、歩行能力チェックなど)の見学
精神科患者に対するリハビリ評価時の工夫(患者の気分や状態の変動に配慮する方法)
? ディスカッション
評価結果を基に、どのようなリハビリプランが立てられるのかを指導者と話し合う
? フィードバック
見学した評価方法についての理解確認
《3日目:リハビリの実施の見学》
? 目的:実際のリハビリの流れを観察し、患者との関わり方を学ぶ
? 見学
実際のリハビリセッション(歩行訓練、ストレッチ、運動療法など)の見学
精神科の患者に特化した治療法や工夫(不安症状や興奮状態の患者への対応方法)
? ディスカッション
実施後に指導者とともに患者の反応や進行状況を分析
? フィードバック
患者との接し方、リハビリの進行方法についてフィードバック
《4日目:多職種カンファレンス見学》
? 目的:チーム医療の重要性を理解し、他職種との連携の仕方を学ぶ
? 見学
精神科リハビリに関わる他職種(看護師、作業療法士、精神科医など)のカンファレンス参加
患者のリハビリ方針を多職種で議論する過程を観察
? ディスカッション
どの職種がどのように協力しているかを振り返り、学んだことをまとめる
? フィードバック
チームワークの重要性についての感想
《5日目:患者のフォローアップと振り返り》
? 目的:患者のリハビリ進行を振り返り、学んだことを整理する
? 見学
患者のリハビリ後のフォローアップセッションを見学(定期的な評価・アセスメント)
患者の生活や心理状態へのリハビリの影響を学ぶ
? 振り返り
実習全体の振り返り(学びの整理・反省)
指導者とのディスカッション(今後の課題、実習を通じて感じたこと)
? フィードバック
実習生が実習で得た学びに対する指導者からのフィードバック
3. 実習指導者の役割
見学実習において、実習生が気づくことや学べることを適切に指導・フィードバックする
精神科ならではのリハビリの注意点を伝える(患者の精神状態に対する理解や対応)
チーム医療の中で、理学療法士としての役割を示し、実習生に実感させる
4. 実習評価
@知識の理解
? 精神科の患者に対するリハビリの基本的な理解ができた
? 他職種の役割を理解し、連携の大切さを認識できた
A実践観察
? リハビリの実施や評価方法を理解し、どのように患者に適用されるかを見学した
? 患者との接し方、コミュニケーション方法を観察し、学んだ
B態度
? 精神科特有の患者への対応を理解し、リハビリに対する責任感を持つようになった
B態度
? 精神科特有の患者への対応を理解し、リハビリに対する責任感を持つようになった
こういった側面も注意しながらパスの一覧表を作ってみてください。
以前にも話してあるように、精神科OTの実習生パスを参考にしても良いです。
上記は、現場臨場感のまいままに堀木が勝手に作ってみたものですから、身障リハの現状に合わせて楽しく実習体験と指導ができるように全体を構成してみてください。
出来上がったものはワードかエクセルに落としてくれればホームページにアップします。
2025.3初旬 堀木